NERUMAE日記

おやすみ前にいらっしゃい。

イルカと泳ぐのが夢だった

通勤中、あなたは電車に乗っています。

途中駅のホームに、ぐうぜん愛しのあの子を見つけたとします。あなたは電車を降りることができますか?

私は今日、電車を降りれませんでした。今日はそんなお話です。

 

 

愛しのあの子の正体は

 

タスマニア・ビシェノ滞在4日目の今日。朝から偶然みつけた愛しのあの子は、実は野生のイルカです。

 

サーフィンが趣味のイーリは、仕事にむかう途中で車をとめて波の状態をみるのが日課になっていて、今日も同じように車を止めた。

波のことなんてよく分からない私は助手席でぼーっとしてたのだけど、イーリが隣りで「あれなんだろう…」と言うのでじっと海を見てみた。

 

…あれってどれ? 」と聞くと同時に「イルカじゃない?」とイーリ。

 

仕事前なのに、浜辺まで降りてみよう! と興奮気味のイーリに、え、仕事大丈夫なの? と心配しながら慌てながら、私もカメラを持ってついていった。

 

 

浜辺まで降りていって、イーリが「あれあれ!」と指差してくれて初めて私にもイルカが見えた。どこかに行っちゃう前に撮らなきゃ、と慌ててレンズを付け替える。今日はたまたまカバンに入れていた望遠レンズがこんな形で活躍するとは。私、なかなかツイてる。

 

 

飛び込んだイーリと飛び込めなかった私

 

カメラでイルカを追いかけている隣りでイーリは「俺ちょっと入ってくる!」と服を脱いで、パンツ姿で海に飛び込んでいった。

 

え、入るんだ! 仕事前に? 海に? とびっくりしつつ、その決断力が羨ましい。私は浜辺からその姿を追いかけるので精一杯だった。

お化粧しちゃってるし。しかも泳ぐって、どんな格好で? 着替えなんてないし。髪もベタベタになっちゃうし…。

そういう些細な大人の事情をすぐに放棄できるくらい、身体をもっと自然に慣らしたい。野生のイルカを偶然に見られることなんて今後ないかもしれないのに。

 

 

イルカたちにだんだんと近づいていくイーリに気づいて、イルカの方もイーリに近寄っていく。1人と数頭がやっと出会う。

 

 

たわむれの現場に波がいくつか通り過ぎて、イルカたちはまたどこか別の場所に向かって泳いでいった。

 

 

 

いいね、その余裕

見た見た? イルカと泳いじゃったよ〜」と海から上がってきたイーリは、「やっぱこのままじゃ行けない…笑」といったんシャワーを浴びに家に戻った。この余裕こそが、フツウの毎日を特別な日に変えていくんだろうなと思う。

 

 

イーリはタスマニアに来てから作ったToDoリストにイルカと泳ぐという項目があったのだそうで、「ToDoリストにチェック入れられるの久しぶり〜」とたいへん喜んでいた。今日オレ、イルカと泳いだ…今日オレ、イルカと泳いだ…と何度も思い出して1日中ニヤニヤしていたらしい。

 

ToDoリストには他にもスカイダイビングとか日本でうなぎを食べるとかいう項目があるらしい。家賃を払う、みたいな現実的なことは書かない、夢だけがつまったリストなのだそうだ。

 

ToDoリスト、私も作ってみようかなと思った。「イルカと泳ぐ」って書いてたら、今度は迷わずに海に飛び込めるかもしれない。