こんにちは〜。
ナマステナマステ〜。
インド人の彼とインドのジャンシーで結婚式したお話を書いています。
こちらは3話目。1話目はこちらからどうぞ。
早朝にアグラからジャンシーへ出発
いよいよ結婚式(この日は正確には婚約式)当日。
みんなで頑張って起きて、朝7時にミニバスでホテルを出発。アグラからジャンシーまで6時間。
インドの結婚式はかなりハードだって聞いているので、ガソリンスタンドのようなところでトイレ休憩だけはさんで後はひたすら寝て備えた。
実は私はこの日の夜にヒンディー語でのスピーチが控えていたので、ひとりうわの空で緊張していた。ブツブツ暗記しながら気づいたら寝ている…というのを繰り返していた。
バスの席の隣りから「お姉ちゃん体調はどう?」と妹が手や首を揉んでくれる。受験生のような、ボクサーのような心情。自分の結婚式に向かっているはずなのに、なんだか戦いに行く気分が抜けない。
その他にも「ちょっと便秘ぎみ」という兄に、準備のいい母がタケダ漢方便秘薬の錠剤を2錠も飲ませて兄が今度は真逆の症状でクラッシュしていたり(ちょっと、いやかなり面白かった…お兄ちゃんごめん)、みんなに緊張をほぐしてもらった珍道中だった。
ジャンシーのホテル Srinath Palaceに到着
「着いたよ〜」というプラニータ(友人)の声で起きるとそこはもう式場のホテルだった。
写真で見ていたオレンジ色の壁。Hotel Srinath Palace(ホテル スリナス・パレス)。
寝ぼけたまま窓の外を見てみると、なんとそこにはニレーシュの家族、親戚が総出で並んでいる。バスの到着を待ってくれていたみたい…!
ギャッと慌てて、よだれをふきふき家族にヒンドゥー教の挨拶の方法を伝える。
ヒンドゥー教徒の目上の人への挨拶のしかた
ヒンドゥーでは、目上の人に挨拶するときは体をかがませ、相手の足に両手でタッチして「プラナーム」と言う(目上の人への挨拶の言葉)。
足に触れた後は、自分のおでこ、胸と順に手で触れる。
これをそれぞれが目上の人1人1人にやっていく。
お出迎えと記念撮影
慌ただしくみんなに伝えてバスを降りると、ご家族がそれぞれに花輪をかけてくれた。ニレーシュのご両親と会うのは私はこれが3回目(1回目はご挨拶、2回目はお義母さんとお買い物)。私が1番緊張していたのだけど、ご両親も、みんなも笑顔でほっとした。
私の家族も最初は誰が誰なのか区別がつかなかったと思うのだけど、さすが準備が抜かりない母。送っていた写真をもとに「あの方がお義母さんのお姉さんと妹さんでこちらがお義父さんのご兄弟で…」と説明せずとも察してくれていた。
ここでみんなで(素顔のまま)記念写真を撮影。
このあと私たちは部屋で昼食と式の準備をさせてもらうことにした。
お腹を満たした後は人任せ。サリーを着せてもらって、お化粧してもらって…とボロボロの状態から花嫁の状態にいろんな人が持ち上げてくれました。ドレスアップして、部屋で家族と記念写真。
結婚式の式次第
さて、この日から連日続く結婚式の行事。書き出してみるとこんな感じ。
(1日目)
1. 婚約式
2. 婚約パーティー
(2日目)
3. 結婚披露宴
(3日目)
4. 結婚の儀式(深夜)
5. 新郎実家での親睦の行事
(4日目以降)
6. お寺にご挨拶
7. 婚姻届の提出など
日本でそれぞれ仕事があるので、私の家族には4まで参加してもらってその後はお別れする予定を組んだ。
14時に始まる予定だった婚約式だけど、インドの結婚式はあまり時間どおりには始まらない。
初めてのサリーにもすこし慣れて、部屋でダラダラしていたら16時頃1階から太鼓の音が聞こえてきた…!
1. 新郎入場、新婦入場
太鼓が鳴り響く中、ブライドメイド(友人たち)に囲まれて入場。
ステージの上にいる新郎に迎えてもらって、ソファに着席する。
2. 両家、親族との贈り物の交換とリングの交換
ソファに座って、会場のみんなと向かい合う。
新郎の両親からひざの上に赤い布をかけてもらい、ミタイ(インドの甘いお菓子)を食べさせてもらったり、おでこに赤い粉(ティーカ)を付けてもらったりする。それから、カヌンゴ家から私への贈り物が1つ1つ紹介され、私のひざの上の布に置かれていく。ゴールドのチューリー、サリーやアクセサリー、持ちきれないほどたくさんあった。




贈り物をいただき終わったら、それを自分の母に渡す。
今度はリングの交換。子どもたちがステージの上にやってきて花輪を掛けてくれた。
リングの交換が終わると、今度は新婦側から新郎側への贈り物が次々と紹介される。行程は新婦への贈り物のときと同じ。
ニレーシュの膝にのせられた布の上に、私の兄から次々と新郎への贈り物が渡されていく。お札を持った手を新郎新婦の頭の上にくるくると動かし、そのお金をニレーシュに渡す(これも祝福を意味するそう。親戚みんなにしてもらった)。プレゼントをもらい終わると、ニレーシュも全て義母さんに渡した。
その後には親戚の方々との贈り物のやりとりが続く。
男性へは兄から、女性へは妹から。
その方のおでこに赤い粉をつけて(ティーカして)からプレゼントをお渡しする、というのを繰り返していく。
自分たちでは贈り物が準備できなかったので、全て義母が代わりに用意してくれていた。




それから私も親戚の方たちからひとつひとつプレゼントを頂いた。
お金だったりサリーだったり。本当に数え切れないくらいの戴き物をした。


3. みんな踊りだす写真撮影
贈り物のやりとりが終わると、次は写真撮影。
家族、親戚、ニレーシュの友人、いとこたち、子どもたち…。みんなが次々とステージに上ってきてくれて、一緒に写真を撮る。
ずっと鳴り響いている太鼓に合わせてみんなが急に踊りだすので、そのたびに私たちも一緒に踊った。
インドでは、結婚式で踊ることはその人が「楽しんでいること」の表れなのだそう。みんなが踊れば踊るほど、その結婚式は「いい式」ということになるんだって。踊りはあまり得意じゃないのだけど、そのことを事前にニレーシュに聞いていたので、私もみんなが踊り始めるたびに踊った。
これで婚約式は終了!
みんなしばらく休憩して、2時間後に夜のパーティーがスタートすることになった。
さて、私はここからメヘンディ(結婚式などめでたい席で女性・新郎が手足に施すヘナタトゥー)にお色直しと、自分の部屋に戻って次のイベントへの準備が続いたのだけど、男の子たちはちょっと例外。
4. ヒンドゥー教徒のお酒文化
普段お酒を飲まないヒンドゥー教徒も、こういうお祝いの席ではみんなで楽しむこともあるんだそう。
ただしパーティー会場のような公の場では振る舞われておらず、誰かの部屋を "お酒部屋" にして、そこに集まって話しながらお酒を飲むという「隠れ飲み会」が行われているんだそうです。
また世代間を超えて飲み交わすことはあまりないので、それぞれの世代ごとにそういうお部屋がこっそり用意されてるんですって。
私は今回その場を見られなかったけど、兄はみんなと楽しい時間を過ごせたみたい。私よりみんなと仲良くなってたのでした。
次はみんなが踊る婚約パーティーのお話。ブツブツ覚えたヒンディーのスピーチも披露するぞ!
(4話につづく)
🔽ニレちゃんと出会ってからの記録をつけています
www.nerumae.net