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インド人の夫とベルギーで2人暮らし中。30代前半から仕事を辞めて海外1人旅をスタートし帰国後夫と出会って国際結婚したり海外移住したり。何歳になっても勉強しながら楽しく自由に生きることを誓います。

【香港旅行記その19】山もビーチもいっぺんに観光! 西貢東郊野公園でハイキング。

朝起きたらとてもいいお天気だったので、今日は西貢東郊野公園(Sai kung East Country Park)にハイキングに行くことにした。

帰ってきてこれを書いているのだけれど、今日1日で西貢をものすごく好きになった。

1人で歩くのにとてもいい西貢東郊野公園

静かで、雰囲気があって、昔々に人が暮らした気配がある。どこまでも続いていきそうな山道が思いもよらず急に終わり、目の前にぱっと海が開ける。 時間を旅しているような、不思議な気持ちになる場所だった。

たまたま人が少ない日だったのか、他のハイカーにあまり出会わなかったのも今回は良かった。ここが香港だというのを忘れてしまったような、どこでもない、ただ美しい場所に迷い込んだような、そんな気分にさせてくれた。

時折犬がどこからか現れて、好きな方向に走っていく。当たり前だけど、ここは彼の住む場所で、私のほうがお邪魔している側だ。道ばたで独立した犬に出会うことはもうあまりなくなってしまったけれど、1対1で犬と出会うと「生き物としてお互いに平等」という感じがして新鮮だ。相手の言葉もわかりそうな気がしてくる。

西貢の山道は、差し込む光がとてもきれいだった。前を前を見ながら歩いていると、急に真横の視界がひらけて、海とそこに浮かぶ島々が見え始める。気持ちいい風が葉っぱを揺らす。風の音に気づいてそれを聞いていると、じゃれあうような鳥たちの声も聞こえてくる。風が吹くたび、海の匂いも漂ってくる。

山を歩いているといつもそうだけど、普段考えなかったようなことが頭に浮かぶ。思い出したくないこと、嬉しかったこと、いい思い出。これからのこと。今まで当たり前だったことに、急に他の角度から光が当たったりもする。

道の途中にぽつ、ぽつ、と、もうほとんど人気のない村に出くわす。崩れかけた建物を、蔦が青々と覆う。ここにどんな暮らしがあったのか、もう分からない。でも今、その人たちと同じような景色を見ているんだろうなと思う。流れていった時間と、ゆっくりと変わり続ける自然が目に見えるような気がする。

次々と変化する景色を眺めながら、登ったり下ったり、ただただ歩いて帰ってきた。 香港で過ごす時間も終わりが近づいてきた。いつかこの時間を懐かしく思い出したい。

でも、できればきらきらした未来から「あのときも楽しかったけど今が一番いいな」とか言いながら思い出したいな。今日もいい一日だったけど、いつだって今がいちばん大切だ。

西貢東郊野公園へのアクセス

西貢までは旺角(モンコック)から西貢行きのミニバスが出ている。(片道14HKD) 乗り場が分かりにくかった…。登打士街(Dundas St.)と花園街(Fa Yuen St.)がぶつかるT字路のところ。

西貢で下車すると、すぐ近くに「西貢海浜公園」があるので立ち寄ってみると面白いと思う。とれたての海鮮を船から直接販売している漁師さんたち。海鮮系のレストランもたくさんある。

西貢から西貢東郊野公園までは、西貢海浜公園の向かいにあるバスターミナルから2階建てバスに乗る。

帰りのミニバス乗り場も行き同様、分かりにくかったので明るいうちにチェックしておくのがいいと思う。福民路の百佳超級市場(Park’n Shopパークン・ショップ)の向かいにある駐車場内に停留所があった。