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インド人の夫とベルギーで2人暮らし中。30代前半から仕事を辞めて海外1人旅をスタートし帰国後夫と出会って国際結婚したり海外移住したり。何歳になっても勉強しながら楽しく自由に生きることを誓います。

ベルギーに来て最初に買ったものは色鉛筆だった

ベルギーに移住してきて食事以外で最初に自分のために買ったものは色鉛筆と画用紙だった。

服と洗面用具くらいしか入っていないスーツケース1つでここに来て、まず「ほしい」と思ったものがそれだった。まだオーステンデのホテルに泊まっているとき。


青の先がすぐに丸くなって、色鉛筆を買った数日後、こんどは鉛筆削りを買いに出かけた。

10ユーロだけポケットに入れて手ぶらで街をぶらぶら歩く。
フライングタイガーでキャラメルくらいの小さなのを見つけて買って、お釣りとそれをポケットの中でジャラジャラ言わせながら帰ったのだった。


絵を描くのは得意ではないけど好きだ。
文章を書くのもそうだけど、とても贅沢な遊びだと思う。
自分が見たことのないものが自分から出てくるというのが楽しい。


ニレーシュと付き合い始めてまだ日が浅いとき、私の部屋にあった描きかけの絵を見て「しずえは才能がある」と褒めてくれた。

絵にはずっと苦手意識があって人に見せたこともなかった。
才能を感じさせるようなものではなかったけど
その言葉がただ単純に嬉しかった。

真っ白な画用紙ともうすこし距離を縮めてみてもいいなと思うようになった。

ニレーシュにはそういう力がある。
ストレートな肯定。「いいね!」をいつも手渡ししてくれる人。

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自分には常にできないこととできることがあるけど、

それはできないと思っているできることだったり
できると思ってるできないことだったり
やってみたらできることだったりする。

やってみたら嫌いだと思ったり、好きだと思ったり、
もう少しやってみようと思ったりする。


「赤が好きだから」とクレヨンでまず画用紙に赤をのせていた子供のときみたいに、もう少し躊躇せず、今はただ色々やってみたい。

ベルギーでの人生はまだ0歳なんだから
赤ちゃんになったつもりでまた暮らしてみようと思う。



最近ようやく日本から送った私たちの荷物が届いた。

元々持っていた色鉛筆も届いて、今は同じ色が2本ずつある。


生きているうちに使い切れるのかな、とふと思ったりする。

「色鉛筆を買いに行こう」と、それだけのために街に出るような日がまた来てほしい。



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