Dag! (こんにちは)
ベルギー・フランダース地方の都市ゲント(Gent / Ghent)に引っ越してきて2ヶ月。
国民性は穏やかで、人々の生活はのんびり。
東京での暮らしほどコンテンツに富んではいないけど、暮らしやすい気候とある程度整ったインフラと、ヨーロッパっぽい乾いた感じだけど自然もなかなか豊か。物価はスーパー内に限ってはそんなに高くなく、食事にもそれほど困ってない。
この地方は多分、他の国にくらべるとけっこう暮らしやすいんじゃないか…?と思い始めているここ最近。今日は具体的にベルギーでの身の回りの生活事情を振り返ってい来たいと思います。
公用語が3ヶ国語。ベルギーの言語事情
真ん中のブリュッセルを境に、北西側ではオランダ語(フラマン語)、南東側ではフランス語が話されているベルギー。東の端のドイツとの国境付近ではドイツ語話者が80,000人ほど暮らしているコミューンもあるという。
フランス語圏ではそれほどでもないようだけど、北西のフランダース地方ではレストランやスーパー、ホテルや公共施設などほとんどの地域で英語が通じる。
この地方で仕事を見つけようと思ったら(公用語が英語の大企業以外では)オランダ語が必要になりそうではあるけど、生活できるくらいの英語力があれば暮らしていくには困らない。
冬が長い&寒い。日照時間が短い。ベルギーの気候
イギリスというと曇りばかりで雨もよく降るイメージがあるけれど、ベルギー西側の気候もそれとよく似ている。
11月〜4月頃まで寒く、1年の半分くらい冬があるような印象。一番寒い1,2月の平均気温が3度くらい。たぶん仙台くらいの寒さ。
日本の冬と少し違うのは日照時間の短さで、冬至の日の日の出は午前8時40分くらい。夕方も午後4時40分ごろには日の入りしてしまっていた。
オフィスワーカーは暗い中を出勤していって、暗い中を帰ってくることになる。太陽を求めてみんなが東南アジアにバカンスに出かける理由がよく分かる。
ただ、年間の気温の変化は日本ほどではない。
夏(7,8月)の平均気温も18度ほどで、エアコンのない家がほとんど(冬はヒーターのみ利用)。冬の長さや雨の多さに飽きることはあっても、全体的には年間を通じて過ごしやすい気がする。
仕事は定時!日曜は休む。ベルギーの仕事事情
日照時間が短いこととも関係があるのかもしれないけど、オフィスワーカーはほとんど残業をしない様子。
大手チェーンのスーパーも週に1回はお休みだし、アパレルも、ドラッグストアも、通信会社も、レストランも、大半のお店が日曜日は定休日になっている。
それもあって日曜日は街の人通りがとても少ない。
個人経営の小さなスーパーやファストフードショップ等のお店は中東からの移民の人がやっていることが多いのだけど、そういうお店は毎日開いていたりする。
ベルギーは車と自転車社会
バスやトラム、鉄道など公共の交通機関があるけど日本ほどは発達していない。ストライキも頻繁で、それに頼って生活している人には不便なことも多い。
どこの道にも自転車専用レーンがあるほど自転車ユーザーが多くて、折り畳めるものは鉄道やバス、トラムにも持ち込める。
電動キックボードに乗っている人も多く見かけるのだけど、スクーター利用者はあまり見かけないのが不思議。
バスや電車が時刻どおりに来ないことは当たり前で、遅く来るときもあれば早く出発してしまうことも多い。
バスに乗り遅れたら30分待ち…もざらなので、みんな待つことにはけっこう慣れている様子。
犬が多い。ペットフレンドリーな街中
比較的家が広いからなのか、犬を飼っている人の人口がとても多い印象。
大型犬も多くて、ミニチュアじゃないプードルやシベリアンハスキー、秋田犬、チャウチャウ、ジャーマンシェパードなどなど狼みたいなサイズの犬たちを街中でたくさん見かける。
レストランだけでなく、銀行や雑貨屋などほとんどすべてのお店に犬と一緒に入れる。
スーパーは例外のようで、外にリードを繋ぐ場所を見かける。
鉄道やバス、トラムも犬と一緒に乗れる(大型犬は料金が必要な場合もあるよう)。公共の場でもおとなしく過ごせるように、犬たちもよく訓練されている感じがする。
生活用水が硬水で掃除はやや大変
ベルギーは水道から出てくる水の水質が日本とぜんぜん違った。
マグネシウム、カルシウムがたくさん含まれているいわゆる硬水で、少し飲みにくい感じもする。控えめなコントレックスみたいな味。
この硬水問題、一番困るのは掃除だった。
水まわりは一瞬で水垢だらけになる。
マンションに据え付けの食洗機でそのまま食器を洗ったら、食器が水垢だらけになって出てきた。
対処法としては、現地の人たちは水の硬度を調整するのに浄水器のような機械を取り付けるか、1回ごとに水の軟化剤(ソフナー)を使っているそう。
見てみると食洗機にもソフナーを入れるための場所があった。
お風呂掃除やシンク周りの掃除、窓掃除なんかも同様にちょっと不便。日本にいるときより水回りの掃除の頻度がぐんと増えた。
まあこれも日常になっていくもので、使った時に水気をちゃんと拭き取る…という習慣がついてきたのでそのうち慣れていくんだろうな。
これが水のソフナー。洗剤と見分けがつかなくて、いろいろ調べるのに苦労した。
家賃が東京より安い/家が広い
家の面積で比較すると家賃は東京よりずっと安いゲント。
2人暮らしで70~100㎡くらいの作りのアパートが多くて、大体600€〜900€が相場のよう。
ほとんどセントラルヒーティングで、ガスヒーターが各部屋にあって(シャワールームにも)、室温とお湯はモニターで管理できるようになっている。
初期費用(デポジット)は国内一律で、家賃3ヶ月分だった(ベルギーでの家探しについて、詳しくはこの記事もご参照)。
ざっくりとまとめると、生活スタイルや公共のものの事情は色々違うけど、人々がお互い働きすぎずに生活を楽しんでいる、バランスの取れた社会だなというのが2ヶ月間での印象です。
スーパーのパン売り場にはスライサーがあって、みんな大きな2斤とか3斤とかの食パンを自分でスライスして持って帰るとか、やっぱり米が高いとか、本当にみんなワッフルやチョコをよく食べるとか、まだ書きたいことはたくさんある…
のだけど、さっきから買い置きしてあるワッフルが気になって椅子から立ったり座ったりを繰り返しているので、今日はこのへんで。
そこの貴方、今日も読んでくれてありがとう。
また来てね。Tot Zien!