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インド人の夫とベルギーで2人暮らし中。30代前半から仕事を辞めて海外1人旅をスタートし帰国後夫と出会って国際結婚したり海外移住したり。何歳になっても勉強しながら楽しく自由に生きることを誓います。

【プーケット旅行記Day.7】タイに来たらやっぱりタイ式マッサージ。マシュマロ・マジック、750円。

今日はタイ式マッサージをしてもらってきた。

「タイに来たらマッサージ行くぞ!」とは、もともと全然思ってなかった。

むかし叔母ちゃんにフットマッサージ連れて行ってもらった以外、日本でマッサージ屋さんに行ったこともない(つまり自分でお金を払って行ったことがない)。でも気が変わる出会いがあった。

ホステルの向かいがマッサージ屋さんだった

プーケット到着初日の午前9時ごろ。

まだシャッターが閉まっているホステルの前でパッションフルーツ・ジュースを飲んでいたら、向かいの建物からおばちゃんが「10時にならないと開かないよ〜」と教えてくれた。

ふっくらしていて黒髪がサラサラで、かわいい笑顔の人だった。

今日来たの? どこから来たの? どのくらいいるの?

といろいろ質問してくれた。ここに住んでるんですか、と聞くと「ここが家だし、ここで働いてるの」と。でもその建物には何の看板も出てなかった。

何の仕事かと聞いたらマッサージだと教えてくれた。

それからおばちゃんとは毎日何度も顔を合わせることになった。

会うたび「ハーイ、どこにお出かけ?」とか「今日は何したの」と聞いてくれた。ご飯を食べに、とか海で泳いだ、とか、なんてことない会話だったけど、この街で私のことを認識してくれている人がいるのが嬉しかった。

昨日の夜に改めて、ここでマッサージしてるんですよね、と聞いた。

「そうよ〜」とおばちゃん。明日受けたいです、と伝えてさよならした。

おばちゃん、ゴッドハンドというかゴッドボディだった

ということで今日の朝、海から帰ってきて(日焼けしないように早朝の海で泳いでるリゾート失格な私です)、食事の前に受けに行った。

まっ暗な部屋に通されて、服を脱いでベッドに寝そべる。

おばちゃんがゴソゴソと動いて、部屋の隅にあるCDプレーヤーでタイの音楽を流してくれる。キュイーン、というタイっぽい音がする。

この楽器、なんだろう。服を着ていないのが気まずくて目を閉じていたら、フカフカのタオルをかけてくれて、おばちゃんが静かに仕事を始める。

これがものすごかった。

…いま私、おばちゃんのどこの部分で押されてるんだろう、という不思議な圧。私の体に触れるおばちゃんのどこか。

マシュマロみたいに柔らかいのに、ものすごく力強い。

体がほぐれればほぐれるほど、え、これぜったい昨日聞いた値段じゃないよね。特別メニューなのかな? と目を閉じたまま不安になってくる。いや、でもこれで昨日聞いた値段なのはおかしい。言われた値段を払おう、と考え直す。

伸びたことのない部分が伸ばされて私がうめき声を上げるたび、私の骨がゴリッと音を立てるたび、おばちゃんがケラケラ笑って、私もつられてケラケラ笑った。

あばらが自由を得る。肩は無重力になる。

背中に羽が生えて足かせが取れる。

視界が一気にクリアになって、頭が半分になったみたいに軽い。

体にわーっと血が流れていく感じがする。

今ならものすごくセクシーにベリーダンスとか踊れそう、という、そんな感じになった。

結局、60分くらい受けた施術はたったの250THB(≒750円)だった。福岡県の最低賃金くらいだ。

「気持ちよかった?」と聞かれて、最高だった、ほんとにありがとうとハグしたら、今度はオイルマッサージも受けにおいで、と笑顔で誘われた。おばちゃんがはじめて営業姿勢を見せてくれたのも嬉しかった。

※この建物の左はじのオレンジい色の建物がおばちゃんのお店でした

ああ、おばちゃんを連れて帰りたい。オイルマッサージももちろん受けに行こうと思います。