シティーツアーの後、ホテルで休んでいた2日目の午後。
別々にネパール入りして、他の街(Pokhara ポカラ)と訪れていたニレーシュがとうとうホテルにやってきた。
ニレーシュがマレーシアに出張している間に私がベトナム旅行に出発…とやっていたから20日間くらいのすれ違い。
久しぶりのニレーシュはかわいくてそして汗くさかった。
神奈川からやってきた友だちみんなともホテルで再会。他の国で会うってなんだか新鮮で嬉しい。
ニレーシュとホテルの近所のThamel タメル地区を散歩。
お土産屋さんをウィンドウショッピングして回ったり、街の景色を見ながら夕方の街を散歩した。
インドと似ているネパールのチャイ文化
ニレーシュがこの旅行中楽しみにしていたことの1つがチャイ。
チャイのお店を探して観光客でいっぱいのメインストリートを離れるように、離れるように散歩していると、年季の入ったそれらしいお店に遭遇した。
外から見えている窓の中に、揚げ菓子が並んでる。
真っ赤なのもある。どんな味がするのか想像できないな。
ニレーシュの後について、私もお店の中に入った。
おばあちゃんが1人でやっているお店だった。
小さなガス台1つと、年季の入った道具たち。低い椅子に腰掛けて、ゆっくりと仕事するおばあちゃん。
1杯20ルピー(20円)のチャイを2杯と、10ルピー(10円)のお菓子を1つ注文して、しばらく待った。こちらがそのチャイとお菓子。
2人でお茶して50ルピー(50円)って、おままごとみたいな値段だな…と私は半ばショックを受けていたのだけど、インド人のニレーシュに言わせると「いや、インドより高いよ」とのこと。
チャイ1杯の値段が【地元の人には10ルピー/観光客には20ルピー】なのかもしれない、とのこと。
20ルピーでも十分安いなあ、と思いながら美味しく飲んだ。
甘くて、熱々で、小さなカップのこの量がちょうどいい。
揚げ菓子は甘くもなく、しょっぱくもなく、ほんのりスパイスの味がした。
チャイを飲むたび、別のチャイの思い出が
このチャイの文化、インドに旅行をしたときもガンジス川のある土地、Varanasi バラナシで体験した。
ガイドのおじさん、Pawan(パワン)が連れて行ってくれた。人間らしくて頼りになる、本当に素敵な人だった。
パワンと友だちのあきちゃんと、朝早くから沐浴の景色を見て、帰り道にそのチャイのお店に寄ったのだった。
土でできた素焼きのカップに入れてもらって、飲み終わったらみんなその辺に投げて割る。
その時は確か5インドルピー(10円くらい)だったと思う。せっかく作った素焼きのカップが使い捨てなんだ…!とそっちの方が衝撃で、チャイの味を忘れてしまったけど。
ニレーシュのインドでのチャイの思い出話も聞いた(のに、忘れてしまった)。
いつかまたどこかでチャイを飲む時に、また話してくれることでしょう。
ネパールとインドの一方的な関係
さて、ネパールでの旅行中に現地の人と話すとき、私は英語を使っていたけど、ニレーシュはヒンディー語で話していた。
ネパールの公用語はネパール語。
それでもKathmandu カトマンズのような観光地ではヒンディー語・英語を話せる人もかなり多いようだった(チャイ屋さんのおばあちゃんには通じなかったけど)。
ネパールは北側を山脈に囲まれ(更に北は中国チベット自治区)、東、南、西はインドと国境を接している。内陸国なので、海運の術はない。
そのせいで、国内で生産していないほとんどの物資はインドから輸入されてくることになる。
車には240パーセントもの関税が、バイクでも100パーセントの関税がかかるため、車は売値になるとインドでの価格の4倍ほどになるらしい。インドで100万円の車は、ネパールでは400万円もするということだ。
海がないって、こんなに大変なんだ
この後、旅の間にいろんな人から話を聞くことになったのだけど、「インドなしにはネパールは物が買えない」という地の利をインドは思いきり利用しているようだった。
2015年9月からの2ヶ月間、インドーネパール間の国境が封鎖され、2016年2月までの約半年間、インドからの物流が滞って燃料や生活必需品が不足するという事態がネパールで起こった(途中、中国からネパールへの燃料1000トンの支援もあった)。
2015年4月の地震から5ヶ月と、復旧のさなかのネパール。どれほど大変だったのか想像がつかない。
人から感じた観光産業の努力
インドはネパールに対して一方的に優勢だという国と国との関係は、インド人とネパール人との関係にも少し影響しているようだった。
ホテルボーイのエイナス君と話していたときも「こんなに若いのにヒンディーも英語も話せるなんてすごい!」なんてのん気に感動していたけど、私の友人がほとんどインド人だと分かった時に少しだけ態度が硬化したのがなんとなく分かった。
ただ、二国間の関係性が悪いというわけでもないみたい。
インドをはじめ、パキスタン、バングラディシュ、スリランカなど周辺国(South Asian Association for Regional Cooperation (SAARC 南アジア地域協力連合) )の旅行者はビザが必要ないとか、いろんな施設や歴史的な観光地で安く入れるとか、優遇もいろいろとあった。
ヒンディーでコミュニケーションが取れるということは、観光以外に国を支えるほどの産業が発達していない国で、インドとの関係を保ちながら上手くやっていくための手段の1つなのだということを、旅の間、肌で感じた。
カオスが楽しいタメル地区
1杯のチャイから色々飛躍してしまったけど、そうそう、タメル地区さんぽ。
観光客のために作られた場所だとは知りながら、ここを歩くのは本当に楽しかった。
ちなみに、昼間は1人で歩いても全然怖くない。客引きはありつつも、女性が外をあまり出歩いていなかったインドとは違って1人でのん気にフラフラ散歩できる。
夜は「マリファナあるよ」とか「ハイになりたい?」みたいな危ない感じの売人も多い。酔っ払った観光客も多い。
▲頭上にタルチョがひしめくタメル地区。カラフルで楽しい。
▲笛、ほしいと思ったことなかったけど、こうやって売ってるとね。買っておじさんの隣りで吹きたくなるよね。
▲カトマンズのどこに行っても電線がものすごいことになっていた。電線の写真だけ撮って回る旅行がしたいくらい。
▲そしてとにかく雑貨がかわいい。クッションも、ラグも、欲しいものが数え切れないくらいあった。いつか定住したら絶対にネパールに買い物に来るんだ…!
▲変なお面もいっぱい家に飾りたいよー。夜中にトイレに起きて、暗い廊下でギョッとしたいよー。
▲また撮っちゃったカオスな電線。
▲道も、昼夜関係なくつねに舗装が進行中。
▲「公共の場でタバコはやめてね」という穏やかなグラフィティ。
▲自転車で販売する果物屋さん。
▲「東京居酒屋」もあった。もちろん行かなかったけど。
夜はオープンテラスのあるレストラン「Sirauta Restaurant」で
夜は、ネパール料理が食べられる↓のSirauta Restaurant(シラウタレストラン)で、カトマンズで最初のディナー。
▲前日に到着して、今日はなぜか歩いて動物園(遠い)に行ってきたというワサン(左)と、今日ゆいちゃん(奥さん)と到着したビズ(右)。
ヴィーガン料理も充実してるみたい。
ネパール料理といえばやっぱりモモ(ネパール餃子。スパイスが効いててほんとに美味しい。蒸してある)ですね。
みんなモモが大好きだから何回かおかわりしたんだけど、食べるのに一生懸命でこれしか写真が残ってないや。
▲ビールはやっぱり「EVELEST(エベレスト)」
▲野菜も食べないとね、という気持ちでとりあえず
▲卵でデコレーションされた麺
▲待ってました、モモ。ソースにもスパイスたっぷり
うーん、お腹いっぱい! しあわせ。
1人でする旅行も大好きだけど、食事はやっぱり誰かと食べるほうが楽しくて美味しいね。
↓ネパール旅行全編はこちら↓
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